三都市巡回展-Portland展-

slideShow11

さて、いつものように紅梅の図からスタートしたデモンストレーション。寸前まで体調不良で(昨晩の食い合わせが悪かったようで)横になっていた私は目がよく見えないままである。悪いことは重なるものでスポットライトの調整もできていなく手元も暗いままである。何もかもが後手後手なれどそこは場数を踏んだ者の強み、お客様に手伝ってもらい和やかにゆっくりと進めた。そして1時間後、最後にティッシュペーパーで描いた「蟹の図」はなんと「蟹」の本場ジョージア州リッチモンドヒルからのお客様の手に渡った。私はデモンストレーションの際、常に「書」を初めて見る異文化の方に間違って伝わらぬよう細心の注意を払うことにしている。明石先生が生前言われた地元に根付いた正しい指導である。偏ったパフォーマンスに終始することの無いよう本物を正しくである。そして今回多くの方々から「すごく楽しかった」「見方が変わった」「なんて美しい」「生きているよう」など「書」に対して嬉しい言葉をいただいたことは何よりの果報だった。

「蟹の図」を手にしたご婦人は「私がここに来た証ができました。良い思い出です。どうかこれを掛け軸に仕立てていただきたい。家には広い玄関があり天井も高いので心配いりません」と。半切の紙を使いはたして二尺六尺の大きな紙に「蟹」を書かざるを得なかったがどうやらすべて杞憂に終わったようだ。

No Comments Yet.

Leave a comment

CAPTCHA